【Story研修・特別版

「ホスピタリティ研修」「CS 研修」の話題から(2010 年 8月 21 日投稿)

レストラン・飲食店のホスピタリティ②
今回は、いろいろな文献で取り上げられ、ご存知の方もいらっしゃると思いますが モスバーガー店のある店員さんのお話を中心に、私たちの身近にある飲食店でのことについて触れます。


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メニューにない商品を用意してくれた以上に、お客さまを感激させたのは・・・

これは、あるお⺟さんの体験談です。⼊院中の15歳の次男に、「テリヤキバーガーが食べたい」と言われ、銀座にあるお店に買いに⾏きました。店には、⼥性の店員が⼀⼈でした。朝のメニューにはテリヤキバーガーがない (実はこのお店はテリヤキバーガーを取り扱っていなかった:⼭本注)ので躊躇していると、彼⼥は欲しいものを聞き、「少しお時間をいただければお作りします」と言ってすぐに準備を始めたそうです。

「このような店には、マニュアル通りのおざなりの対応しかないものと思っていたので、彼⼥の対応がとても驚きでした」とのこと。注⽂の品を受け取り、店を出ようとすると、彼⼥は、「おだいじに」と声をかけてくれたそうです(⼊院中の⼦供に持っていくことをそれとなく話していた)。年甲斐もなく、ジーンときたそうです。そして、さらに驚いたのは、病院に戻り袋を開けてみると、中にメッセージカードが入っており、「早くよくなってくださいね」と書かれてあったのだそうです。

●モスフード社員の話では、このようなケースについて、「そうした対応をするように」と本部では接客指導をしていないし、そもそもモスバーガーには、細かい接客マニュアルはないそうです。なお、当該店舗は超限定メニューのお店で、テリヤキバーガーはメニューになく、本来ならお断りするのが普通だそうです。この事実を知ったら、このお⺟さんはもっと感激なさったことでしょう。

●以上は、『お客様からの感謝状』と『毎日が楽しくなる 17の物語』を参考にさせていただきました。さて、上記⽂献の中に、モスバーガーのベーシック「HDC=H:ホスピタリティ(⼼からのおもてなしをしよう)、Dデリシャス(とびきりおいしいものを出そう)、C:クリンリネス(ピカピカに磨き上げられた店舗(内外で)お客さまを迎えよう)」が紹介されていました。今回の締めくくりは、このC:クリンリネスに共通する、あるカレーチェーン店のお話しです。

店舗の売り上げが下がったら、「徹底的に掃除をしなさい」

これは、CoCo壱番屋さんのお話しです。こちらの店員さんが、朝な⼣なに店舗周辺をお掃除している姿を⾒かけたことのある人も多いと思います。ご来店の際のアンケートはがきで「感動した」などと掃除のことをお褒めいただくようになってから、経営も軌道に乗ったとのこと。ですから、創業者はその著書『日本一の変人経営者』の 中で、「もし店舗の売り上げが2〜3%減ったというなら、キャンペーン作業などに頼るのではなしに、掃除を徹底的にやれば半年後には回復する、と確信するようになった」と、書かれています。

●レストラン・飲食店のホスピタリティに関しては、実は、サービスとホスピタリティ①「サービスとホスピタリティの違い」で、7⼈のお客さまへの臨機な対応とサプライズ事例。そして、②「ホテルのホスピタリティ」では、リッツ カールトンのレストランで「メロン苦⼿なんだ・・・」との、お客さまへの対応事例を紹介しておりますので、あわせて参考になさっていただければと思います。