【Story研修・特別版

「木の葉ブログ」(ビジネススキル強化お役立て情報)

「新入社員研修」の話題から(2013 年 6 月 7 日投稿)

「⾶び⽴つことを決断したカモメと そうでないカモメの違いは︖」 社会人になること②
誰しもが経験することですが、何かにチャレンジすれば、最初は失敗の連続です。当然、その失敗には痛みが伴います。⾦銭的な損出もあれば、恥をかいた、⾃信を喪失したなどがこれにあたるでしょう。そのため に、決断してもなかなか⾏動に移せません。次の「5⽻のカモメ」のお話が、そのあたりの⼼理をうまく表現 してくれています。


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5⽻のうち1⽻のカモメが岸壁から⾶び⽴つことを決断した。すると残るのは何⽻︖

岸壁に 5 羽のカモメがいます。そのうち 1 ⽻のカモメが⾶び⽴つことを決断しました。さて、残ったカモメは何 ⽻︖ 皆さんは何⽻と思いましたか︖ 答えは必ずしもひとつではないと思いますが、『社会人になること (※1)』の著者の模範解答は「5羽」です。なぜかというと、1 ⽻のカモメは⾶び⽴つことを「決断」をしただけで、実際には飛んでいないからです。

決断をしたカモメと、決断しなかったカモメのどこに違いがあるでしょうか・・・

⾃分で決断することは勇気のいることですし、それは素晴しいことです。また、⾃分を成⻑させるきっかけに もなるでしょう。ただ、決断をしただけでは、⾶ばなかったカモメのように、何も変わりません。⾃分も成⻑で きないし、周りの人たちも評価をしてくれることはないでしょう。難しいことを言えば、心の中だけの決断は、 誰にとっても「決断」ではないのです。

●決断しても⾶び⽴たなかったカモメに対し、群れの掟を破り、天空⾼く⾶び⽴ったかもめがいました。彼の 名はジョナサン。1970 年代に五⽊寛之⽒の翻訳でベストセラーとなった『かもめのジョナサン(※2)』の 主人公です。同書はアメリカで『風と共に去りぬ』を抜く 1500 万部を記録し、日本でも 120 万部売れま した。その中からポイントと思われる4箇所を抜粋します

かもめのジョナサンの決断とその後

 決断「1 千年もの間、われわれは⿂の頭を追いかけ回して暮らしてきた。しかし、今や我々は生きる目的 を持つにいたったのです。学ぶこと、発⾒すること、そして⾃由になることがそれだ︕」 その後「やがてジョナサンは、かもめの⼀⽣があんなに短いのは、退屈と、恐怖と、怒りのせいだということを 発⾒するにいたった。そして、その3つのものが彼の⼼から消え失せてしまったのち、彼は実に⻑くて素晴ら しい生涯を送ることになった」

ジョナサンがさらに成⻑するために、彼が尊敬する先輩かもめが語った⾔葉

成⻑への助⾔「(新しい技術を⾝に付ける)秘訣は、まずジョナサン⾃⾝が⾃分のことを、限られた能⼒しか持たぬ肉体の中に閉じ込められているあわれな存在と考えるのをやめることにあった。たかだか1メートルあまりの翼⻑と、せいぜい⾶⾏地図に書き込める程度の⾶翔⼒しか持たぬかもめの⾁体にとらわれるなというのである」。そして、先輩の最後の⾔葉は「もっと他⼈を愛することを学ぶことだ」でした。


※1︓『社会⼈になること』(⼭藤 賢著/幻冬舎)

※2︓『かもめのジョナサン(※2)』(リチャード・バック著/新潮社)

※⽂中に「カモメ」と「かもめ」の表記が混在しますが、出典を尊重した結果とご理解ください。